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下垂体機能低下症

1. 概要

何らかの原因で6種類ある下垂体ホルモンの全てまたは一部の分泌が障害された結果、下垂体ホルモンである成長ホルモン、プロラクチンの分泌や、体内の内分泌臓器から分泌される末梢ホルモン(甲状腺ホルモン、副腎皮質ホルモン、性腺ホルモンなど)の分泌が低下をきたす疾患。

2. 疫学

約7000人

3. 原因

  下垂体腫瘍、頭蓋咽頭腫、胚細胞腫瘍など腫瘍性疾患によるものが50~60%を占める。他にシーハン症候群、自己免疫性下垂体炎、外傷、術後など原因の明らかなものと、原因不明の特発性のものがある。

4. 症状

欠乏するホルモンの種類により、以下のような症状が出現する。

欠乏する下垂体ホルモン 欠乏する末梢ホルモン 出現しやすい症状
ACTH 副腎皮質ホルモン 続発性副腎不全(倦怠感、低血圧、食欲不振、低血糖や
低ナトリウム血症による意識障害など)
TSH 甲状腺ホルモン 続発性甲状腺機能低下症(倦怠感、耐寒性の低下、
皮膚乾燥、脱毛、除脈、低体温、発語障害、集中力・
記憶力低下、進行すると粘液水腫や意識障害など)
GH IGF-I 小児:低血糖、成長障害(低身長)など
成人:体脂肪増加、筋肉量・骨塩量低下、気力・
活動性低下など
LH, FSH 男性ホルモン
女性ホルモン
小児-思春期: 二次性徴の欠如、進行停止、脱落など
成人男性: 性欲低下、ED、精子形成不全、不妊など
成人女性: 稀発ないし無月経、不妊など
プロラクチン なし 授乳中の乳汁分泌低下

5. 合併症

下垂体ホルモンおよび関連ホルモンの慢性的な分泌不全により、動脈硬化や脂質異常症による脳・心血管障害、骨粗鬆症、性機能障害、精神神経疾患などを合併することがある。

6. 治療法

欠乏しているホルモン(下垂体ホルモンとして成長ホルモン、および甲状腺ホルモン、副腎皮質ホルモン、性ホルモン)を補充療法として適正に投与することにより、大部分の症状が緩和される。

7. 研究班

  間脳下垂体機能障害に関する調査研究班