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研究代表者挨拶

間脳下垂体機能障害に関する調査研究班

班長 大磯ユタカ

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「間脳下垂体機能障害に関する調査研究」は厚生労働科学研究費補助金の難治性疾患克服研究事業であり、1973年度にその研究が開始されて以来、継続して積極的な研究活動が進められてきました。この事業の研究を推進するグループは慣例的に研究班と呼ばれ、その研究代表者は班長とも呼ばれていますが、2008年度から私が8代目の新班長となりメンバーの再構成を行い新組織として間脳下垂体疾患に対する網羅的な研究に邁進しております。
 間脳下垂体機能障害とは視床下部と下垂体に発生する内分泌異常、自律神経異常など種々の病態を包含しますが、その中で最も代表的な病態はこの部位で産生される各種ホルモンの分泌異常に基づく内分泌疾患であることは言うまでもありません。今回の研究班が発足した当初の2008年春の段階では、当班の担当する難治性疾患克服研究事業対象疾患としてプロラクチン分泌異常症、ゴナドトロピン分泌異常症、ADH分泌異常症の3病態が研究対象に該当していました。しかし、2008年6月の特定疾患対策懇談会において、難治性疾患克服研究事業の対象疾患に「先端巨大症」、「Cushing病」、「下垂体機能低下症」の3疾患を2009年度から追加することが決定されました。さらに、2009年10月には間脳下垂体疾患7病態(前記6病態に下垂体性TSH分泌異常症を追加)が特定疾患治療研究事業(難病医療費支援制度)の対象疾患に指定され、診療費が軽減・免除されることになりました。この治療研究事業への指定に向けては、歴代の当班班長が班活動の一環として積極的に取り組んで来た事項であり、また関連する患者会をはじめとする社会的要請も強く、長い経緯がありましたがようやく実現することができました。
 現在当班が担当する研究領域はきわめて広範囲におよび、他の研究班とは研究の進め方や具体的な到達目標の設定などについて異なる点が少なくありません。班研究の進め方としては横糸となる横断的重要課題を設定するとともに、領域別の個別研究を併せ推進する方法により効率的で意義のある難病疾患研究を実施しています。重要課題研究には、新規間脳下垂体疾患の探索、自己免疫の関与する可能性がある各種間脳下垂体疾患の病態解析と診断マーカーの開発、新規治療法の開発といった具体的な課題を設定し、さらに横断的研究活動の一環として社会連携活動の性格を持つ未承認薬の臨床導入、研究成果公表のための公開セミナーの開催、本ホームページの設置などについても推進しています。
こうした活動により間脳下垂体に発生する新規病態の発見や、特異的診断法の開発、新規治療法の臨床導入、さらに未承認薬の承認に向けた治験の実施など多くの成果をあげているものと考えます。
 今後も班員が全力を挙げこの領域の研究・診療の発展に向けて継続し努力していく所存です。